「天保七年春場所」 序章 - 相撲史に関心・興味のある方どうぞ

 「江戸大相撲熱戦譜」第69回

☆天保七年春場所

 天保七(1836)年春場所は、旧二月六日

(太陽暦では三月二十二日)より本所回向院

境内にて晴天10日間興行の予定だったが…

…。

 “高齢横綱阿武松引退で若返りが期待

されたけれども、平均年齢は数え37.7歳と

算出、昨冬から若干上昇した。四十代6人は

兎も角、31歳の最年少が新入幕の関谷野(後

関脇稲川)で、彼ら3人が35歳未満なのに対

して、9力士は三十代後半だから全体的に

フレッシュな感じに乏しい。

 阿武松の“後釜”に前場所後半3連敗し辛

うじて勝越した小柳(→手柄山)が大関昇進

寧ろ稲妻を破り6勝“土つかず”の好成績

だった黒岩を抜擢したかった。〔小結からの

“2階級特進”は昭和戦前にも2例ある。〕

 <以下、都合で省略します>