山の紅葉は今が盛り〜展望抜群の八間山へ

 紅葉前線がだいぶ下がってきました。現在は標高1500〜2000m前後の亜高山帯が見頃になっています。

 先週末の三連休は秋晴れが続きましたが、その先の天気は下り坂という予報でしたので、なんとか連休中に1度は山の紅葉を楽しみたいと考えました。しかし、考えることはみな同じでしょうから、紅葉名所はどこも混雑が予想されます。そこで、比較的マイナーな山で紅葉が楽しめるところはないかと、地図を眺めていて見つけたのが、八間山(はちけんざん)でした。標高は1934.5mとかなりの高さがある山ですが、ポン太の意識の中には今まで存在していなかったというのが正直なところです。その山があるのは、志賀高原の裏側(これは信州から見ての話で、群馬の方には失礼な言い方になると思いますが)、野反(のぞり)湖の東岸。群馬百名山の1つということなのですが、あまり知名度は高くないと思われます。

 野反湖を訪ねること自体が初めてでした。ダム建設によって生じた人造湖とはいえ、元々湿原があった場所ということで、天然湖と変わらない美しさを感じました。山に登らなくても十分満足できる景観といえましょう。八間山へは、その野反湖の南端、野反峠(富士見峠)から登ります。

 ポン太の狙いは的中して、連休中にもかかわらず野反峠の駐車場はガラガラ。登山者も数えるほどでしたから、ゆったりマイペースで山歩きを楽しむことができました。野反湖を取り巻く山々はちょうど紅葉の真っ盛り。尾根につけられた登山道からは、どちらを眺めても紅葉また紅葉です。八間山がこれほど展望の良い山であったとは、なんたるベストチョイスなのかと、思わずニンマリしてしまったポン太です。

 野反湖の南端、野反峠からみた野反湖です。とてもダム湖とは思えない美しさです。

 野反峠の駐車場の前が八間山への登山口です。頂上までポン太の足で1時間45分(含休憩)でしたから、気軽に登れるハイキングの山といった感じです。

 登るにつれて、野反湖を眺める角度が変わり、その美景に、思わず歓声をあげてしまいました。

 登山道はずっと尾根道なので、野反湖とは反対側の景色も楽しめます。全山紅葉し、これぞ山の紅葉という眺めです。

 とにかく気分のよい登山道で、見飽きることがありません。

 高度が上がると野反湖の眺めはこのようになります。

 こんなところを歩くのが申し訳ないような、紅葉のど真ん中を行く道です。

 いろいろな木々が紅葉していましたが、白樺の紅葉もみごとでした。

 ドウダンも真っ赤に紅葉していました。まるでとコマクサのような可憐な花が咲いていて驚きました。

 少しガスがでてきました。その中に見え隠れする八間山山腹の紅葉も、高山らしい雰囲気で迫力がありました。

 八間山の頂上付近は笹に覆われていて、その中を登って行きます。

 頂上付近の尾根から、ガスが晴れた谷を見下ろすと、極彩色の絵画のようでした。

 八間山の頂上です。かなり広いスペースがあり、ランチには最適です。

 八間山頂から、堂岩山、白砂山方面へと連なる尾根です。自然の造形のすばらしさには驚嘆するしかありません。

 この白樺の幹の面白さ。厳しい自然がつくりだした造形美です。

 帰路、振り返ってみた八間山山腹の紅葉です。日が当たって、より一層鮮やかさを増しました。

 下山後に眺めた、野反湖畔の紅葉です。信州のすぐ隣であるにもかかわらず、こんなすばらしい紅葉名所があることに、今まで気づかなかったとは・・・。