映画 「万引き家族」 (ネタバレ注意) - ぼやき、ぼやき、ぼやき(^^;)

映画 「万引き家族」 (ネタバレ注意)

万引きで生計をたてるらしい、そんな前情報で見てしまいましたが、となると、どうしてもあの名作大島渚監督作品の「少年」と比べてしまうなぁって、思いながら見ました。でも、前情報とは違っていて、「万引きで生計」はたてていませんでした(^^  この家族はさみしがり屋さん達で、その家族のつながりのために「万引き」をしていました。さみしんぼう達がつながっている。ネット社会と同じですね。現代が「万引き」という約束事で見える、素晴らしい作品でした。大島渚監督作品の「少年」には、車に当たる事をしなければ、「死」の影が見えました。そんな時代でした。コンビニもなく、カップラーメンもない時代、「当たり屋」という仕事をしなければ生きていけない、その時代背景がありました。しかし、この「万引き家族」にはまったく、その「死」の影はみえません。加齢による死の影しかありません。そんな現実の違いをはっきりと映画で見せてくれました。見事に現代を描ききっていると思いました。